[戦国武将2] Zbrushを使っての人体スカルプト / Part2

こんにちは、越智光進です。

前回は顔周りのスカルプトを彫り進めていきましたが、今回もzbrush使っての人体スカルプトの続きを説明していきます。

 

今回はさらにボディパーツのスカルプトを仕上げていきましてローモデルへの変換作業を行いボリュームベースのハイモデルを完成させるところまで説明いたします。

現状の頭部は、さらに彫り進めまして↓の形状で落ち着かせました。

現在作成しているスカルプトはあくまでディテールの前の段階ですので、細部の皮膚まではまだスカルプトは施していません。
(細部の印象を見たいために仮彫りすることはあります)


 

- ボディパーツの作成 -

ボディも顔と同様に同じブラシで仕上げていきます。

 

作り方は、顔と同様です。
リファレンスは裸体を個人的に探すのはとても難しいので3dskから50代の人体画像をリファレンスににシルエットを作成していきます↓
https://www.3d.sk/


 

大まかな形状ができたら一度そのローメッシュをMAYAへGozをしてスケールと位置関係を調整します。
この工程は非常に重要で、スケールを間違えて作成してしまうと、後々の修正が大変になることが多いので
しっかり制作初期の段階であわせておくことをお勧めします。

信玄は162センチ 63キロだったらしいのでそれに近くなるようにMAYAのdistanceツールを使って身長をあわせておきます。↓


身長が決まったら作成したヘッドの位置関係をあわせてボディのスカルプトをさらに彫り進めていきます。

大まかなシルエットができた段階からシンメトリーモードは解除します。

 


 

細かいシワ付けのコツとしてリファレンスのシワの付き方をみつつ、まずはスムースでならしてForm系のブラシで盛り上げながらシワに見せていく方法と、
アルファのskinブラシなどで付けられたシワをなぞりながらDum系のブラシでシワをなぞると自然にまとまることが多いです。
また、人体のシワはあまりシャープにみえる箇所は少ないので、一度sdivのmax数値で作業をするのではなく数段下げてシワをつけるのも効果的です。↓

 


 

手のひらや、脚の先は個人的に作成していた手を合わせてボリュームとして利用します。↓

※余談ですが、スカルプトを始めた方で、キャラクターを作りたいけどうまくできないと思っている方は、自分の手を一度作ってみては?と助言することがあります。
今の時代、画像をみて制作することがほとんどだと思いますが、創造性が欠如するとうまくいかないのは当然で、自分の手をつくることは目の前に生のモチーフがあるという最高の練習素材だったりします。
私もデッサン力をつけたいと思っていたころは暇があったらよくスケッチブックに手を描いたりしていました。

決して手を作成したほうがいいというわけではなく、言いたいことは目の前にあるモチーフに勝るものはないということです。


後はシルエットを調整しながらシワを中心に彫り進めましてボリュームのハイモデルを完成させます。↓

 


- ローモデルへの変換作業 -

 

↑上記のようにボディスカルプトも大体完成したら作成してあるローメッシュのモデルをインポートしてmoveでボリュームスカルプトにあわせていきます。

手順としては

①UV展開をしてあるローモデルを用意して、ハイモデルの形状にmoveブラシで合わせていく。

②大まかにあわせたら一度ProjectAllをかけてローモデルをハイモデルに合わせる。

③あわせたローモデルをdevideして、sdiv数を数百万ポリゴン単位まで上げる。

④storeMTをかけてハイモデルへProjectAll。

⑤破綻した箇所をmorphブラシで修正する。

⑥修正した箇所を再度スカルプトする。

⑦MAYAへGozをしてUVのunfoldかけてzbrushへもどす。

という流れです。


あわせるローモデルは凡用で使えるように人体解剖したスカルプトをベースにzbrushとMAYAで作成した物です。(UV込み)↓


 

上記の用意したローモデルをハイモデルにあわせていくのですが、注意することは大体であわせるのではなく、UVがしっかり合うように顔のパーツの位置、手の爪の位置などしっかり合わせることと、エッジがゆがまないようにMoveTopologycalであわせていきます。

形状が落ち着いたらProjectAllで頭部とボディのハイモデルへ投影させます。↓


ローモデルにProjectAllをかけたらエッジのゆがみや破綻がないかチェックをし、devideを数百万ポリゴン単位まで上げて、頭部とボディのハイモデルへ再度ProjectAllをかけます。

ハイモデルへProjectAllをかけるときの注意として、眼球が入る箇所や、口元のあたりは破綻する箇所がおおいので、ProjectAllする前にstoreMTをかけて、ProjectAll後にmorphブラシで破綻箇所を修正していきます。


最後に頭部とボディは別々に作成したので、首周りを調整するのと、ボリュームメッシュのスカルプトにローメッシュを合わせたら一度MAYAへローモデルをgozして、UVのunfoldをかけzbrushへもどしたらボリュームベースのモデルは完成です。↓

※ローモデルはMAYAデータとして必ず保存しておきます。

これでスカルプトをしたハイモデルをローモデルに変換することができました。

 

 

リファレンスとの整合性を確認して完成になります。
あとはmultiMapExporterからdisplacementMapを吐き出しておきます。

 

 

今週はここまでになります。

人体のスカルプトは本当に難しく、たとえば似顔絵を作ったりする場合は正解があるだけにミリ単位での調整も余儀なくされることが多いのと、今回のようにある程度創造で作成する場合は仮想高解像度のリファレンスが多いほど作業コストを短くすることもできます。

もちろんスキャンデータより良いものを作ることはできませんが、人体解剖など、骨格や筋肉の付き方を勉強しておくと、いろいろな有機体の生き物を作る際、ベースとして学んだことを生かすこともできると思います。

次回はMARIを使ってディテール用のdisplacementMapの作成をいたします。

 

読んでいただきましてありがとうございました!