リリース日
2019年5月2日
認定オペレーティングシステム
- macOS High Sierra (10.13) または macOS Mojave (10.14)
- Windows 7 または Windows 10 (64-bit)
- CentOS 6 または CentOS 7 (64-bit)
他のオペレーティングシステムでも動作可能ですが、テストは十分に実施されていません。
Nuke GPU Accelerationに関する要件
NukeでGPUを使用して特定のノードを計算するには、いくつかの追加要件があります。
NVIDIA
Compute Capability 2.0 (Fermi)またはそれ以上のNVIDIA GPU。NVIDIA GPUのCompute Capabilityの一覧はhttp://www.nvidia.co.uk/object/cuda_gpus_uk.htmlで閲覧可能です。
ご注意:Compute CapabilityはGPUハードウェアの特性であり、ソフトウェアアップデートによって変更できません。
CUDA 8.0 & 6.5またはそれ以上が実行可能なグラフィックスドライバを使用する場合
・Windows および Linux では、CUDAグラフィックスドライバはNVIDIA GPUの標準ドライバにバンドルされています。ドライバ バージョンr361またはそれ以上が必要です。
詳細はhttp://www.nvidia.com/Download/Find.aspx?lang=en-usをご覧ください。
- Macでは、CUDAドライバはNVIDIAグラフィックスドライバとは別のものです。
まだインストールしていない場合は、必ずインストールしてください。 最小条件は、http://www.nvidia.com/driversからダウンロード可能なドライババージョンr361です。
ご注意:オペレーティングシステムに関係なく、可能であれば、最新のグラフィックドライバのご使用を推奨します。
AMD
・WindowsおよびLinuxでは、以下の一覧に表示されているAMD GPUとドライバ。
WindowsGPU | ドライバ | LinuxGPU | ドライバ |
AMDFireProW8100 | 17.Q2.1 | AMD FirePro W8100 | 17.Q2.1 |
AMDFireProW9100 | 17.Q2.1 | AMD FirePro W9100 | 17.Q2.1 |
AMDRadeonR9FuryX | 17.4.3 – 17.6.2 | AMD Radeon R9 Fury X | 17.10 |
AMDRadeonRX480 | 17.Q2.1 | AMD Radeon RX 480 | 17.Q2.1 |
AMDRadeonProWX7100 | 17.4.3 – 17.6.2 | AMD Radeon Pro WX 7100 | 17.10 |
ご注意:他のAMD GPUでも動作するかもしれませんが、十分な検証は実施されていません。
- Macでは、Mac OS X Mavericks (10.9.3)を搭載しているMac Pro、2015年半ば以降のMacBook Pro、および2017年後半のiMac Proにおいて、AMP GPUは対応しています。 多くの場合、GPUとCPU間のビット単位の同等性は維持されますが、一部の操作において、この構成で可能な精度には制限があります。
警告:AMD GPUは、2013年後半のモデルより前に製造されたMac Proで有効になりましたが、正式に対応していないため、お客様の責任でご使用ください。
マルチGPU処理 (Multi-GPU Processing)
NukeのGPUサポートには Enable multi-GPU support オプションが含まれています。
設定を有効にすると処理速度を向上させるために、利用可能なGPU間でGPU処理は共有されます。
ご注意:マルチGPU処理は、同じマシン内の同一のGPUに対してのみ利用可能です。例えば、2台のNVIDIA GeForce GTX 1080 や 2台のAMD FirePro W9100などです。
新機能
このリリースに、新機能はありません。
機能強化
Deep
DeepHoldoutノードとDeepMergeノードに、compute occluded samplesコントロールが追加されました。有効にすると、mainのサンプルの値は、それらの前にあるholdoutサンプルのオクルージョン値の影響を受けます。無効にすると、holdoutのオクルージョンは無視されます。
例:
M = メイン サンプル
H = ホールドアウト サンプル
M0の前にはホールドアウト サンプルがないため、M0は変更されません。 M2はH0、H1、およびH2ホールドアウト サンプルの組み合わせの影響を受け、M4はすべてのホールドアウト サンプルによる影響を受けます。
さらには、DeepMerge のdrop zero thresholdコントロールがDeepHoldoutに含まれるようになりました。これにより、浮動小数点数の不正確さによって起こるサンプルなど、アルファ値がこの閾値を下回るサンプルを除外できます。
バグ修正
- BUG ID 320261 – Linux のみ: 一部のカスタマー スクリプトで、GPU アクセラレーションを使用したConvolve2ノードがビューア上にエラー「Error: filter input is missing rgba」を出力していました。
- BUG ID 322910 – Deep: holdoutに設定されたDeepMergeノードは、DeepHoldoutノードと比較した場合、精度が低い結果を生成していました。
- BUG ID 324076 – DeepHoldout: アルファ オクルージョンは、正確にホールドアウトされていませんでした。
- BUG ID 330903 – Deep: holdoutモードのDeepHoldoutとDeepMergeは、異なる結果を生成していました。
- BUG ID 376892 – DeepMerge: operationをholdoutに設定することで、B入力が半透明でA入力の後ろに配置されている場合、アルファ値が結合されていました。
- BUG ID 386217 – LensDistortion: ノードグラフに LensDistortion2ノードを追加すると、コマンドラインに警告メッセージ「Warning: enumeration index value cannot be converted to int for item Lanczos4」が表示されていました。
- BUG ID 389350 – Linux のみ: .mxfファイルを読み込むと、「GLIBC_2.14′ not found」というエラーが表示されていました。
- BUG ID 390303 – Deep: DeepHoldoutと DeepMergeノードのノブ名とツールチップに誤りがありました。
Nuke 11.3における新たな既知の不具合
このセクションでは、新たな既知の不具合と、必要に応じてそれらの回避策について説明します。
- BUG ID 376534 – Timeline Multi-View: タイムラインViewer のOpenGL Stereoモードを切り替えると、再生が一時停止します。もう一度再生するには [play] ボタンを押してください。
- BUG ID 366048 – Linux のみ: Heavy Particlesのシミュレーションでは、OSが応答していないというエラーダイアログが表示されることがあります。
開発者向けの注意事項
開発者に関連する変更点は、次のとおりです。詳細については、Nukeのメニューバーより[Help] > [Documentation]を選択するか、以下リンクをご参照ください。
https://learn.foundry.com/nuke/developers/113/ndkdevguide/appendixc/index.html
Nuke が進化することで、見えない部分でAPIやABIに変更を加える場合があります。これらの変更点については最小限または特定のリリースのみに抑えていますが、APIとABIの互換性が保証されていない場合があります。ソースコードに対する変更やプラグインの再コンパイルを行う必要がある場合は、次の表をご参照ください。
Release Type | Example | Compatibility | Recompile | Rewrite |
Version | 11.0v1 to 11.0v2 | API and ABI | ||
Point | 11.0v1 to 11.2v1 | API | ● | |
Major | 10.0v1 to 11.0v1 | – | ● | ● |
さらには、ノードのClass()の名前は、メジャーリリース間で変わる場合があります。 これらの変更点はレガシースクリプトに影響しませんが、ノードクラスが変更されていると、想定した結果を得られない場合があります。Nukeのノードツールバー作成に使用されるtoolbars.pyファイルには、現在のすべてのノードクラス名が含まれており、参照用として <インストールディレクトリ>/plugins /nukescripts / に置いています。
例えばNuke 9とNuke 10の間で、CameraShakeノードのClass()はCameraShake2からCameraShake3に変更されました。 2つのリリースのtoolbars.pyファイルには、CameraShakeノードのエントリーが次のように表示されます。
m.addCommand(“CameraShake”, “nuke.createNode(\”CameraShake2\”)”,
icon=”CameraShake.png”)
m.addCommand(“CameraShake”, “nuke.createNode(\”CameraShake3\”)”,
icon=”CameraShake.png”)
新機能
- BUG ID 380807 – Python: setCustomIcon()関数を使用して、 ノードグラフのノードアイコンをPythonで設定できるようになりました。
機能強化
このリリースには、機能強化はありません。
バグ修正
- BUG ID 378856 – Python: init.pyファイルでデフォルト値のノブRoot.views ()を設定しても想定した通りには動作しませんでした。
- BUG ID 387422 – Documentation: ParallelFor APIはNuke NDKのドキュメントに記載されていませんでした。