NUKEXまたはNUKE STUDIOで使用可能なFurnace Coreノードについて、概要と、現状のバージョンでの作成方法を紹介致します。
▼Furnace、Furnace Coreノードとは
「Furnace」 とは、2D画像処理をより素早く確実に行うための40以上のツールを使用することができる、Foundry社製品のプラグインです。色調補正、キーイング、トラッキング、グレイン・リグ等の処理を行うための便利なツールで構成されています。
「Furnace Coreノード」とは、「Furnace」プラグインの中でも良く使用されるツールを、NUKEX、NUKESTUDIO上で使用可能にしたものです。
▼使用可能なノード一覧
NUKEX、NUKE STUDIOで使用可能なFurnaceプラグインのノード12個と、その概要は以下の通りです。
F_Align | あるショットの各フレームをリファレンスショット内の対応するフレームで位置を揃え、マッチムーブさせることができます。 |
F_Steadiness | ショットのカメラの揺れに対して、指定した範囲を滑らかにしたり、特定のフレームをロックして除去したりすることができます。 |
F_DeFlicker2 | シーケンス内に発生している輝度のちらつき、フリッカーを除去することが可能です。 |
F_DeGrain | 画像(単一のフレームの素材)に含まれるグレインを除去することができます。 |
F_ReGrain | サンプルシーケンスからグレインを計算し、取得して、別の素材へ適用できます。 |
F_DeNoise | シーケンス内に含まれるノイズまたはグレインを除去することができます。 |
F_Kronos | シーケンスをより自然に減速、または加速させることができます。 |
F_MotionBlur | シーケンスの動きを基に、モーションブラーを適用することができます。Kronosと同じ手法、技術を使用していますが、操作項目はより単純になっています。 |
F_VectorGenerator | 入力したシーケンスから、モーションベクターフィールドを生成することができます。 |
F_MatchGrade | ソースに入力した素材の色と、ターゲットに入力した素材の色を自動的に一致させることができます。 |
F_RigRemoval | シーケンス内に含まれる不要なオブジェクトやリグを除去し、クリーンプレートを作成することができます。 |
F_WireRemoval | シーケンス内に含まれる、ワイヤーを取り除くことができます。比較的ぼやけたワイヤーを取り除くことが可能です。 |
▼ノードの作成方法について
以前のバージョン(NUKE 6)では、上記のノードはすべて上記のノード名の通り、「F_」から始まる名前で作成が可能でしたが、現在のバージョンでは、一部のノードはNUKEX、NUKESTUDIOに吸収され、名前が変更されています。名前が変更されたノード6個と、呼び出し箇所について紹介致します。
- F_DeGrain/F_Denoise
NUKE 6.3より、「Denoise」ノードに置き換えられています。
※こちらのノードのみ、NUKE 9以降は「NUKE」でも使用可能です。
Toolbarまたは右クリックメニューから呼び出す場合、[Filter > Denoise]で呼び出せます。
- F_Kronos
NUKE 7.0より、「Kronos」ノードに置き換えられています。
Toolbarまたは右クリックメニューから呼び出す場合、[Time > Kronos]で呼び出せます。
- F_MotionBlur
NUKE 7.0より、「MotionBlur」ノードに置き換えられています。
Toolbarまたは右クリックメニューから呼び出す場合、[Filter > MotionBlur]で呼び出せます。
- F_VectorGenerator
NUKE 7.0より、「VectorGenerator」ノードに置き換えられています。
Toolbarまたは右クリックメニューから呼び出す場合、[Time> VectorGenerator]で呼び出せます。
- F_Matchgrade
NUKE 8.0より、「MatchGrade」ノードに置き換えられています。
Toolbarまたは右クリックメニューから呼び出す場合、[Color > MatchGrade]で呼び出せます。
以下のノードは、Furnace Coreノードとして、元の名前の通り作成が可能です。また、Toolbarに追加されている炎のアイコンから、もしくは右クリックメニューの[FurnaceCore]から追加することも可能です。
- F_Align
- F_Steadiness
- F_DeFlicker2
- F_ReGrain
- F_RigRemoval
- F_WireRemoval
以上で、概要と作成方法の紹介を終わります。
今後、各ノードの使用方法やどういったことが行えるか、また関連するTipsを紹介する予定です。