こちらの記事では、前回の記事に関連して、Pixel Analyzerについて紹介致します。
▼Pixel Analyzerの呼び出し方法
Pixel Analyzerタブは、デフォルトのレイアウトには表示されておりません。
表示するには、Paneの左上にあるボタンをクリックし、[Windows] > [Pixel Analyzer]を選択します。
選択すると、メニューを開いたPaneに、Pixel Analyzerタブが追加されます。
こちらの各プロパティについて、解析対象を設定するプロパティと、解析結果を表示するプロパティをそれぞれご紹介致します。
▼Pixel Analyzerのモードと解析対象の設定
こちらでは、Pixel Analyzerタブ内で、解析対象を設定を行うプロパティについて紹介致します。
mode
こちらは、選択範囲をどのように選択するかを選ぶ項目です。Pixel Analyzerは、2つのモードを切り替えることができます。
pixel selection
デフォルトで選択されているモードです。1つのピクセル、もしくは複数のピクセルをViewer上で選択し、それを解析します。Viewer上で矩形選択し、その範囲のピクセルを解析することも可能です。選択方法につきましては、こちらのページをご覧ください。
また、こちらのモードでは、複数回の選択を可能にする[accumulate]と、選択範囲の表示切り替えが行える[show selection]を使用することができます。
full frame
ビューアで選択した内容に関係なく、現在のフレーム内容を解析します。
デフォルトでは、full frame モードはViewer上で表示されている範囲をサンプリングします。そのため、ズームインやズームアウトなどで表示する範囲を変更すると、解析結果も更新されます。
sample
色情報を取得するViewerとチャンネルのレイヤーを選択します。
レイヤーはrgb、rgba、alpha等が選択可能で、選択しているViewerで表示されている画像がRGBA以外のレイヤーも持っている場合は、そのチャンネルも選択可能です。
データを取得する範囲を決めた後にViewerやレイヤーの項目を変更して、Viewerを更新すると、変更したビューアやレイヤーを基にした解析結果に更新されます。以下の画像は、取得範囲を変更せずにチャンネルを切り替えた場合の各結果の例です。
clear selection
[mode]がpixel selectionの場合のみ、使用可能です。選択した解析範囲を解除します。
▼Pixel Analyzerの解析結果について
Pixel Analyzerは設定した範囲から解析して、5種類の色情報を出力します。
出力される内容は以下の通りです。
Current
最後に選択したピクセルの色情報を取得します。
尚、[mode]でfull frameを使用している、または矩形選択で解析範囲を指定している場合は、こちらには何も表示されません。
min
選択した範囲のうち、最も暗い色情報を取得します。
max
選択した範囲のうち、最も明るい色情報を取得します。
average
選択した範囲の平均値の色情報を取得します。
midian
選択した範囲内の最も暗い色と最も明るい色の中間点の色情報を取得します。
上記の各アイコンを選択すると、それぞれのrgba値、hsvl値、xywh値を表示することができます。
range
解析結果の色情報のビット深度を選択することができます。デフォルトは[native floating point]です。
min/max
minおよびmaxの解析に使用するチャンネルを指定します。デフォルトは[l(輝度)]です。
live median update
有効化すると、medianの解析が動的に行われるようになります。デフォルトでは無効になっており、範囲指定操作が終わった後にmedianの色情報が計算されます。
▼Pixel Analyzerの解析結果を使用する
Pixel Analyzerタブの解析結果をノードのプロパティに対して使用したい場合は、それぞれの色のサムネイル部分をードのプロパティにあるカラースウォッチへドラッグ&ドロップします。
これにより、例えば取得したmin(最小値)およびmax(最大値)の色情報をGradeノードの[blackpoint]と[whitepoint]に適用して、色を合わせるといったことも可能です。