本日、Mariイベント『An Evening with Foundry & Special Guests』のライブ配信が行われました。
Gnomon専門学校にて開催されたイベントにて、3名のスペシャルゲストとFoundry社のクリエイティブスペシャリストによるプレゼンテーションがライブ配信されました。
まずは、MARIプロダクトマネージャーRory Woodford氏によるMari 4.0の紹介です。Mari 4.0では、ユーザインタフェースが大幅に改善され、操作とワークフローが向上されました。Palettesツールバーは全パレットを一覧表示しているため、各パレットへの素早いアクセスを可能にします。ドラッグ&ドロップによる塗りつぶしは、手軽な操作で直観的なペイントが行えます。新たに導入されたExport Managerでは、ひとつのソースから複数のエクスポートターゲットを指定できます。色管理も一部機能を可視的に見やすくしたりして、使いやすさを向上しています。最後に次期バージョンの予告として、複数のチャンネルを一括でペイントできるようにしたマテリアルペインティング機能が紹介されました。これはPBRベース(物理ベースレンダリング)のテクスチャリングを採用しており、2018年も新しいワークフローが期待されます。
一人目のスペシャルゲストは「Spider-Man: Homecoming VR」を手掛けるCreateVRのJake Black氏です。320万ものポリゴンを持つスパイダーマンのモデルを扱うときに直面したチャレンジや、MariのUDIMテクスチャトランスファー機能の便利性についてご紹介いただきました。
二人目のスペシャルスピーカーはFramestoreのJessica Groom氏です。ゲームソフト「Destiny 2」予告編の短期間でのVFX制作において、高解像度のキャラクターや武器を作り上げるために必要なプロセスについてご説明いただきました。コンセプトアートでは、ゲーム内のキャラクターと一致させるために高解像度のテクスチャリファレンスの用意が必要となることや、ルックデブ(Look dev)やCompにおいてマテリアルを作成するときにレイヤーを把握しておくことが重要となるなど、様々なコツを教えていただきました。
三人目のスペシャルゲストであるMethos StudiosのPaul Paulino氏は、映画監督から3Dテクスチャぺインターになるまでの経験を説明していただきました。3Dをゼロから始めるところから、MARIを含む新しいソフトウェアに常に興味を持つことの大切さ、そして学習する楽しさなど、ご自身の経験を交えたお話しでした。
最後に、Foundry社のクリエイティブスペシャリストGreg Brown氏よりMariの機能とワークフローについてご説明いただきました。Mariは元々Weta Digital社で開発されたものであり、技術的なニーズに合わせたため使用するには高度な技術が必要となっていました。しかしながら、ゴールはユーザーが容易に使用できるように簡略化することであり、Mari 4.0はUI改良の大きな一歩となります。Mariはレイヤーの複雑な関係性を容易に処理することができ、Proceduralレイヤーは素早いペイントを可能にしペイント可能なレイヤーにも変換できます。マスクのレイヤー機能は非破壊的なペイントができます。Mari 4.0では作業フローの効率化を図っており、今後もユーザーにとって使いやすくなるように改善されています。
ライブ配信のアーカイブは、こちらよりご覧いただけます。
https://livestream.com/accounts/13240902/events/8009327/videos/169656450
イベント詳細(Gnomonサイト):
https://www.gnomon.edu/community/events/mari-live-an-evening-with-foundry-special-guests
Mari 4.0の新機能についてはこちらの記事もぜひご参考ください。